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18歳の、春でした。
意味深なタイトルですが、(xiaoxiaさんのまねっこ)ピンクがかった話題では、ありません(笑)。

【持ち回りテーマ∞第16回テーマ:初体験】

私は大学には一浪で入ったのですが、浪人期間中は、いわゆる「宅浪」をやっていました。
予備校に通わなかった理由は、私が行きたい大学が一つしかなかったこと。
その大学は、センター試験の後の二次試験が英語と小論文でした。
小論文は小理屈をひねればよし。あとは英語だけやってれば何とかなるかなあ・・・なんて考えたわけです。
(どうせなら現役で、何とかすればよかったのですが)

もちろん両親は、まさか私が浪人することになるとは夢にも思っていなかったようです。
女の子なんだし、どこかの短大に入って、しばらくお勤めして、後はいい人と結婚して・・・というのが、口には出さなくても、理想だったみたいです。
でも、そのささやかな理想をことごとく裏切ってしまいました。
まず、短大の試験、受けませんでした。
第二の希望、現役で入れる四大、これは願書までは取り寄せたのですが、迷った挙句、出すのをやめました。
合格したら絶対行けと言われるし、自分自身、受験勉強から開放されるという誘惑に勝てる自信がなかったからです。
結局一本に絞って、案の定落ちました。
心のどこかでは、合格しているような予感も、あったんですが。
世の中、そう甘くはありません。

両親に、これからどうするつもりかと聞かれました。
私は、「もう1回受ける」と即答しました。
その時の私は、ただ意地になっていたように思います。
何にそんなに意地をはっていたのか。今思うと、初めて本格的な挫折を味わって、それに落ち込んでいる自分に腹が立っていたんだと思います。
予備校には行かない。と断言して、半年ほどアルバイトと受験勉強を平行していました。
受験勉強ばっかりして合格するより、バイトしながら合格するほうがカッコイイ。
今思えば、訳の分からない理屈ですが、その当時は、本気でそう思っていたのです。
内心焦る気持ちはあったけれど、両親にも友人にも啖呵を切った以上は、後にはひけません。
ひたすら意地でした。

秋口からは、さすがにバイトをやめて本格的に勉強一本に絞りました。
と言っても、自己流なので、自分のレベルがイマイチ分かりません。たまに模試を受けたりして、参考にしたり。
この頃になると、両親も何も言いませんでした。きっと不安だったのでしょう。

何とかセンター試験は予定通りクリアして、二次試験。
英語・・・・どんな問題だったのか、もうほとんど覚えていませんが、とりあえず解答欄は埋めました。
小論文は、拍子抜けの内容でした。
チェーホフの三姉妹の一部が掲載されており、それを読んだあと、好きなことを書きなさい。ただし、最後の一文は、「さあ、生きて行かなければ」にすること。
この一文さえつければ、別に小論文じゃなくてもよかったのです。
私は短い物語を書きました。後で聞くと、詩を書いた人もいたようです。(「時間なくて!」)

私が何とか合格できたのは、この小論文の出題形式のおかげだったかも、と思います。
でも、とりあえず合格です。
両親は本当に喜んでくれました。大事にとっておいたワインをあけちゃうくらい。
「今だから言うけど、絶対無理だと思ってた」とは言われましたが。

私が初めて経験した挫折と、それから、初めて経験した、あんなに意地になった1年間。
この経験がなかったら、きっと私は、とても素直なお嬢さんのまま、今頃、かわいい奥様になっていたかもしれません。
(いや、やっぱりなってないかな)
by sivaxxxx | 2004-06-19 22:41 | かく


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