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忘却の彼方はどこにある?
歴史の教科書の一ページでひとつの時代が語られるなら、僕の生きてきた十数年なんて、
どうせ一行にも満たない。
それどころか、何の名前も残らないまま、きっと一生を終えるんだという変な確信すらある。
僕の生きている意味なんて何もない。
だったら、僕は僕のためにだけ生きればいい。
教科書を盾にうつらうつらしながら、そんなことをいつも考えていた。


1日は24時間で、そのほとんどは暇つぶしで。
どうせなら楽しいことばかり起こればいい。楽しいことを見つけるために笑えばいい。
つまらないことはできるだけ先延ばしして、しめきり間際にやればいい。
せっかちな誰かが待ちきれなくて、僕の代わりを勤めてくれればもっといい。


でも。
いい加減という言葉に慣れきった頃、僕はようやく気づくんだ。
いつのまにかティーンエイジと呼ばれなくなったことに。
そして初めて愕然とするんだ。
僕の前に立っている標識が、実はどこも指していないことに。


ためらいながら。手さぐりで。
僕はようやく、初めの一歩を踏み出すんだ。
そこには君がいてほしい。
僕は相変わらずへらへらして、時々色んなものを傷つけて、そして君を泣かせるだろう。
色んなものをなくしながら、でもいつか。
大切なものが、見つけられる気がするんだ。
君となら。


この映画に触発されて、書いてみました。レビューには程遠いけど。
by sivaxxxx | 2005-03-22 23:10 | みる


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